【NQNニューヨーク=森田理恵】米大手銀行のJPモルガン・チェースがビットコイン先物の仲介を検討しているようだ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が21日、事情に詳しい関係者の話として報じた。ビットコイン先物は早ければ12月の第2週にもシカゴ・マーカンタイル取引所に上場する。

報道によると、JPモルガンは先物仲介部門を通してビットコイン先物取引を顧客に提供する考えという。十分な需要があるかを含め、調査を進めているようだ。同社はすでにビットコイン価格に連動する上場投資証券(ETN)を取り扱っている。

米金融機関は金利低下による貸出利ざや縮小やトレーディング収入の減少が収益の逆風になっている。市場の関心が高まるビットコイン先物取引を仲介し、手数料収入を増やす狙いがありそうだ。

JPモルガンはジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が9月、ビットコインを「詐欺だ。(17世紀のオランダの)チューリップバブルよりひどい」と酷評。自社にビットコイン取引に関わる社員がいれば「クビにする」と話し、物議を醸した経緯がある。

米JPモルガン、ビットコイン先物仲介への参入を検討 米報道